テニスは動いているボールを動きながら狙った場所に返さなければいけない難しいスポーツです。
残念ながら簡単に上達できる方法はありません。
しかし、上達するためのポイントを押さえて、コツコツと努力をすれば確実に上手くなるスポーツです。
さらに、テニスは道具の進歩もあり、最新の技術理論は大きく変化しています。
基本となる最新の技術を繰り返し練習することでレベルを上げていきます。
上達に役立つ4つの技術
- ウォーキング打法
- 中心力打法
- ボールを打つための呼吸法(脱力技術)
- 5つのゾーン
ウォーキング打法
ボールに追いついて、足を止めて返すことができても、それだけではテニスは勝てません。
試合に勝つには、動きながら正確にボールを打ち返す技術が必要となります。
そして、テニスの最大の楽しみは、動きながら相手のウィナーを切り返し、
ショットを決めることにあります。
そのためには、『歩く動作』を利用した『ウォーキング打法』を取り入れて、
スキーのように常に連続性を保ったプレーをする必要があります。
動きながら打つ場合に、一番大切なことは打点の位置の調整をすることです。
人が自然と身に着けている能力『歩く動作』を利用することで、
全てのショットのインパクトを安定させ、
動きながら自分の意志に合ったボールを打てるようにします。
『歩く動作』とは
人が歩くとき、右手が前に出るときには、左足が前に出るというように、
左右の手足が交互に前後して動きますが、
同じように肩と腰も交互に前後に動いて移動しています。
この左右の肩と腰が逆に動いていくことを体の切り返しと呼んでいます。
この切り替えし動作を使うことにより、
ボールを打つ際に、重心位置と打点を正対させてヒットできるようになります。
この動作は、テニスでは全てのショットに応用できます。
『ウォーキング打法』の利点とは
- ボールのコントロールが良くなる。
- コートでの動きが良くなる。
- 力を効率良く使える。
- 緊張した場面に強くなる。
- ケガを防げる。
実践にすぐに役立つ技術『中心力打法(CPS)』
テニスでは、できるだけ狙ったところに安定したショットを打つ必要があります。
そのためには、体のバランスを崩さない打法を身に付け、効率の良い打ち方をすることです。
スイングは、ラケット操作を末端支点と中心支点で振る方法に分かれますが、
最近のトッププロの間ではラケットを中心支点で振る選手が増えています。
緑ヶ丘テニスガーデンが指導している『中心力打法(CPS)』は、
体の中心にある重心力を使い、ラケットや骨の中心を操作して、
ボールを正確に打つことができる技術です。
ラケットを中心支点で操作することによりラケットの動く回転半径が短くなり
スイートスポットで正確にとらえる確率が上がります。
さらに、中心支点で打つとラケットのセンターパワーを使えるようになるので、
エネルギー効率も良くなります。
『中心力打法(CPS)』の利点とは
- スウィートスポットでボールをヒットできる確率が上がる。
- ボールへの回転のかけ方が理解できる。
- 体の切り返しを使えるようになる。
- 力を効率良く使える。
- 疲れにくい。
『スマッシュ』:中村コーチレッスンページより引用
ボールを打つための呼吸法
ショットは力強く打とうとすればする程、ボールのコントロールが悪くなります。
原因は、筋肉が急激に収縮してスイングの調整が出来なくなるためです。
重い物を持ち上げるときは、息を止めて筋肉(主動筋)を収縮させて物を動かします。
同じように息を止めて、力強くボールを打とうとすると体全体が収縮傾向になり、
腕の伸びない打ち方となるわけです。
そこで、『ボールを打つための呼吸法』を用いてインパクトで息を吐き、
筋肉を上手に機能する打ち方を勧めています。
この方法が使えるようになるとボールを打つ際に重心が下がり、
上体の脱力ができて、安定したボールを打てるようになります。
『ボールを打つための呼吸法』の身に着け方
腹式呼吸→お腹に空気を入れて膨らませ、お腹をへこませながら息を吐きます。
この動作を5~10回繰り返し空気の出入りに注意を向ける。
その後、逆腹式呼吸に切り替える。
→息を吸い胸に空気を入れ膨らませ、息を吐くときにお腹を膨らませる。
この動作を5~10回繰り返し、息を吐くときにお腹(丹田)に力が入る感覚を身に付けます。
この感覚と動作を覚え、自然に行えるようにします。
そして、息を吐きお腹を膨らませてボールを打ちます。
この呼吸法を使い、体の中心力でラケットを振ると効率のよりスイングができます。
『ボールを打つための呼吸法』の利点とは
- ボールのスピードが速くなる。
- チャンスボールのミスが減る。
- 相手のボールに押し負けない。
- 身体の軸が安定する。
- 疲れにくい。
5つのゾーン(ZONE)
効果的にポイントを獲るには、その場の状況判断をして
自分の打てるベストショットを選択して、自分の意志通り打つことが大切です。
そのためには、相手の戦略に対する対策を考え、ショットの練習をしておく必要があります。
そこで、コートを5つのゾーン(ZONE)に分け、
ZONEごとに相手のショットに対しての適した守り(フォーメーション)や
自分が打つべきショットの練習を行い、試合を楽しみながら勝てるようにします。
例えば、ベースライン後方ZONE5ではボールにパワーと回転を与え
緩急をつけて深いボールを打ちます。
これはコートの形状が見た目以上に『縦長』になっており、
深いボールを打つと相手との空間が広がり、攻撃を防げるからです。
また、相手のボールが浅くなりZONE2で打てる場合は
ストレートやアングルショットを使い分けて、角度を付けて打ちます。
コートの形状を知り、ZONEごとに効果的なショットを選択して、
効率良くポイントを獲れるように練習します。
『5つのゾーン(ZONE)』の利点とは
- 相手にミスをさせることができる。
- チャンスボールのミスが減る。
- ショットに迷うことが無くなる。
- 力の差がある相手に対応できる。
- 疲れにくい。